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腐男子恋愛日常-parallel world-

第10章 ~歩の嘘~

◇日向家2階・歩の部屋◇

-研磨視点-

「真!
歩は、お前の実の兄貴だぞ!」

「それがどうしたんですか?
世の中には、近親相姦や近親愛って言葉があるんですよ!」

真は、俺の顔に目掛けて拳を突き出す。

「それに、歩は俺の恋人だ!」

真の拳を避けて、奴の頭にフックキックを放つ。

「関係ないですよ!」

しかし、真は腕で俺のフックキックを防ぐ。

「女性相手だったら、潔く祝福しましたけど
兄さんが、男と恋人になったのならその相手から奪うまで!」

「歩の気持ちは、どうでも良いのか!?」

俺と真は、激しい攻防を繰り広げながら、互いの言葉をぶつけ合う。

「兄さんの気持ちはどうでも良いよ!
だって、兄さんが悪いんですよ?
兄さんが、男と恋人になるから!
いくらその相手が研磨さんでも、他の男に兄さんは取られたくないです!」

歩の方を一瞬だけ見た真は、すぐに俺の方へ視線を戻す。

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