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『ヒボクリトの贖罪』 大阪在住40男とメイド達の非日常性活

第10章 みゆき(35歳・飲食店勤務)『最後にもう一度だけ。』

「もう一度だけ、会ってくださいませんか?
最後に一度だけ。決して、ご迷惑はおかけしませんので。」


みゆきさんからメールが届いたのはお会いした2週間後のことでした。

メールを読んだとき
「彼女には何もかもお見通しだな。」と感じました。


私は女性とお会いするとき、
精神的な面を重視します。
だからこそ、想いが強くなってしまいます。

一夜だけでも恋人のように過ごした人。
その方に感情移入をしてしまうことが
お互いを不幸にしてきました。

彼女はそういう面をわかってくれている。
そう感じました。
私はお会いすることにしました。



前回と同じホテルの一室。
入ってきたみゆきさんは
はじめてお会いした時よりも、緊張されている気がしました。

「今日は無理を聞いて下さって有難うございます。」
「こちらこそ。」

できるだけ感傷的にならないよう努めました。

「この前は私のリクエストを聞いて下さったので、
今回はNegodさんがしたいことをして欲しいです。」


彼女はそう言いました。

『私がしたいことって何だろう。』

いつものように拘束具やバイブ、ローターは用意していました。
ただ、そういった道具も女性を喜ばせるために使うことはあっても
自分の欲望を満たすために使ったことはありませんでした。

私のしたいこと。
あまり考えたこともありませんでした。

「みゆきさんのして欲しいことを言ってみて下さい。
 私はあなたに喜んでいただけることがしたいので。」

「わかりました。」

彼女の表情が一瞬こわばった気がしました。

「また、優しく抱いていただけますか?」

彼女は私の顔色を窺うように呟きました。

「わかりました。よろこんで。」

彼女の体を引き寄せると
私は唇を重ねていきました。

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