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もし嵐が一般女性と普通の恋愛をしたら

第2章 櫻井翔の事情①

「わざわざ俺を追い掛けて?」
「はい。忘れたり落とされる方が多いんです。
それにもう仕事あがりましたから」
「ありがとうございます」

俺もその他大勢のうちの一人か。

電子マネーを受け取った彼女の手は
素手だというのに暖かかった。

……熱いくらいだった。

「じゃ、私はこれで」
「御足労お掛けしました」

彼女は自転車に股がると俺に背を向け
コンビニに向かって颯爽と走り出した。

……かのように見えたのは数秒の出来事で
自転車はフラつき倒れてしまった。

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