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MITO

第1章 遺体回収業者

 とある山の梺に、1台の大きなワゴン車が止まった。


 見た感じはワゴン車だが、大きさだけで言えばバスとも言える。


 中から三人の男性が降りてきた。


 一人は30代の男性だ。両耳がすっぽり隠れるほどの長髪で、メガネをかけている。


 二人目は頭を七三に分けた、中年サラリーマン風の男性だ。年齢は50代半ばと思われる。


 三人目は、スッキリしたスキンヘッドの男性で、年齢は30代と言ったところか。剃りあげた頭をしているが、別に厳つくはない。


 三人の共通点と言えば、みな同じモノを着ている。


 濃い青色の、繋ぎの作業着に、靴はしっかりとした登山靴。そして、手には軍手をはめている。さらには、背中に大きめのリュックを担いでいた。


「では、入りましょうか」


 中年の男性がそう言うと、後ろから二人がついて来る。


 道ではない雑木林の中を、一歩ずつ進み、そこから登りに入る。


 どうやら、誰も立ち入らない山のようだ。


 踏み固められていないふかふかな土を踏むと、グンと靴が沈む。



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