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MITO

第2章 家政婦修行

 講習会場に到着。舞台があり、その前には、たくさんの椅子が並べられている。


 あの舞台の上で、講師の方が、いろいろと講義をしてくれるのだろう。


 水戸さんは、受付で頂いた番号の椅子を探す。


“310”


 あった。


 まあまあ、後ろの席だ。


「あなたも栗壱屋の会員?」


 隣にいた、セミロングの女性が話しかけてきた。


『さ゚』


「あ、そうなんですか?」


 返事と捉えたようだ。


「私は、来週から栗壱屋に入社する予定なんです。大神音子(おおかみねこ)です。よろしく」


『も゚ま゙』


 さすがに顔をしかめた。


 水戸さんは、周りを見る。


 中には男性もいるようだ。


 気のせいか、どことなく人間離れしているような者ばかりが目立つ。


 耳から触手が出ている男性。


 頭が回転している男性。


 頭に小さい人の上半身があり、くるみほどの顔が、額の周りにある女性。


 水戸さんは、十一面観音かと、思わず手を合わせた。


 そして、講師の方が壇上に上がった。


 見た目、人間のようだ。



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