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MITO

第2章 家政婦修行

『?』


 なぜ? 水戸さんはわからなかった。


「マスターが、お礼だと申しております」


 お礼と言われても、私はなにもしていないのに……水戸さんは、心遣いがうれしかった。


 水戸さんは一冊の週刊誌を取ると、文字が多いページを探した。


 そして、なにやら文字に○を付けだした。


 なにをしてるんだ?


 そう見守る店員。


 水戸さんはペンと週刊誌を置くと、カウンターの黒い猫に深く頭を下げて、店を出ていった。


「これ、どういう意味でしょう?」


 男性店員は頭を捻りながら、週刊誌を、なぜか黒猫に見せた。


 すると、店員はパチンと手を叩いた。


「あ、そういう意味だったんですね!! なんでこんな簡単なことに気付かなかったんだろ」 


 店員は○がついてる順番に、その文字を読んだ。


「本、日、は、あ、り、が、と、う、ご、ざ、い、ま、し、た、こ、れ、か、ら、の、ご、か、つ、や、く、を、き、た、い、し、て、おります!! 本日は、ありがとうございました。これからの御活躍を期待しております。だって!!」



※さちこ様、ありがとうございます。みなさま、「喫茶くろねこ」も、よろしくお願いいたします。



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