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MITO

第4章 初勤務

 女性がそんな、お下品な……だが、馬場が言うとそうでもなかった。


 水戸さんをソファーに座らせると、和ダンスの引き出しから、1枚の用紙を出してきた。


「これを渡せばいいのね」


 馬場は、その紙を水戸さんの前にある、テーブルの上に置いた。


 そこには「栗壱屋家政婦紹介所登録許可証」と書かれてあった。


「この前、野獣になるとかいう子がきたけど、その子は別の所で合格したみたいね。うちで合格したのは、生き霊の家政婦を呼び出せるって子と、あなただけ。文句なし。おめでとう」


 馬場はその用紙を取り、改めて、水戸さんに手渡した。


 これで、栗壱屋家政婦紹介所の、所属家政婦となった水戸さん。


 研究所では、その連絡を受け、デヴィッド、ジャガー、ボンサンは歓喜の雄叫びを上げていた。


「いや、まだこれで終わったわけではないぞ」とジャガーが喜びの涙を拭って言った。


 デヴィッドは指導したつもりで、された立場のため、まだ責任はある。


「そうです。水戸さんが動ける期間は短い。ゾンビでありながら、ゾンビ特有の症状を抑えているため、肉を欲しがるようになります。腐敗臭も漂ってきます」


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