肝だめし
第3章 逃走
幽霊かどうかは別にして得体の知れないモノが歩いてたのは確か
あれをお墓の中でやられちゃたまらない
「もう、やめとこか…」
「うん…」
全員一致で中止が決定
このまま帰りたいが自転車が置きっぱなしだ
「取りに行かな…」
「嫌やなぁ…」
三人は重い腰を上げ、中村の家に向かってトボトボと歩き出した
最後の角を曲がる時の怖いこと
曲がって恐る恐る前を見ると相変わらず畦道の奥に不気味な闇が広がっている
でもさっきの騒ぎが嘘の様に穏やかに感じた
俺達は急いで自転車に飛び乗りそこを離れた
そして再び駅前に出たところで解散
家に帰ると心身共にヘトヘトになった俺は泥の様に眠った