肝だめし
第3章 逃走
とにかく明るい場所を目指して大激走
駅前のロータリーに出た途端、道路の真ん中にへたり込んだ
心臓が口から出てきそう
「はぁ、はぁ、あは、あはは、逃げてもた、あははは、はぁ、はぁ」
夜中に激走してる自分に笑けてくる
「あはは、最悪や、はぁ、はぁ、逃げんなよ~」
怒るかと思った田中が笑ってくれたので安心した
「あはは、ごめんごめん、はぁ、はぁ、田中も逃げたかったやろ?」
「うん、はぁ、はぁ、俺もギリギリやった」
「あははは、はぁ、なんやあれ?はぁ、はぁ、なんやったんや?」
「何もおらん、はぁ、はぁ、おったら絶対わかるもん、はぁ、もう嫌や」
目の前で三回やられた田中が拒絶するのも無理はななかった