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肝だめし

第8章 叫喚


真っ昼間だというのになんとも不気味な雰囲気の中で俺は話し始めた

こんな怪談ムード満点の空間で話すのは初めてでコッチが怖いくらい

当然聞いてる方はもっと怖い訳で、途中で何度も電気を点けては休憩を挟むほどだった

やがて全てを話し終えてホッと一息

2人の顔が引きつっている

「怖わ~!リアル過ぎるわ!俺やったら頭おかしくなりそう」

俺も他人がこんな体験をしてたら同じ反応をしたかも知れない

けれど本人はどこか疑っていて、これが心霊現象と呼べるか確信がない

結果的にそれが話をリアルにしているのだろう

そんな自己満足に浸りながら友達と別れて家路についた





帰宅して部屋に入り、まずは仮眠をとる事にする

俺の試験勉強は一夜漬けがお約束なので、これがいつもの事だ

まだ外は明るいから雨戸を閉め切って電気を消し、前が全く見えないぐらいの真っ暗闇にした

こうするとよく眠れる

俺はそのまま布団に潜り込むと、カセットで音楽をかけながら眠りについた


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