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リアル

第12章 10

《一年後》





歓迎会ってここだよね。





二階にある激安居酒屋を見上げながら新入社員の亜美は独り言を呟いた





携帯電話で時間を確認する





やっぱ、主役が一番乗りだと恥ずかしいから喫茶店で時間潰してから行こうかな





一階にある純喫茶のドアを開けるとカランコロンと心地よい音がした




その音で目の前に居た客と目が合った




会社の先輩、ゆうだった




あ。お疲れ様です。早く来てしまったので、時間潰そうかと思って…ゆうさんもですか?





バッタリ出くわしてしまった苦手な先輩





慌てて会話するも、いつも通りに返事は冷たく頷かれただけだ




定員が知り合いだと気を使ってか、亜美のお冷をゆうのテーブルに出した




あ、迷惑ですよね?




当然ゆうが断ってくれると思い確認する




どうぞ。




さらっと返事するとゆうはホットコーヒーを一口飲んだ




…いいんだ





亜美は拍子抜けすると、待っていた定員に温かい紅茶を頼んで席に座った






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