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リアル

第13章 11

風呂から出ると用意されていたトレーナーに袖を通す





少し大きめのトレーナーはふわっといい匂いがした





今日はもう遅いから、泊まって行きな。風呂上がりにタクシー乗せて帰すのも、アレだし…





ゆうは亜美の姿を見て言葉を濁した




ちょこんとソファの上に正座をし



大きいトレーナーをワンピース代わりにして




濡れた髪を拭いている姿が何とも色っぽく感じ




一人でタクシーに乗せるのが心配になった




私はリビングのソファーで寝るよ。亜美さんは部屋のベッド使っていいから。





そういうと、亜美は部屋に押し込められた




明日酔いが覚めたら車で送るから。じゃ、お休み。





バタンと、ドアを閉められた





亜美はすごすごとベッドに潜り込んだ




…うーん




やっぱり無理に押しかけといて、家主がソファで、私がベッドって…




やっぱ、ダメだよね!




カチャッと音を立て、リビングのドアが開く




ソファで寝たふりをしていたゆうは心の中でため息をついた




(なんで、来るかな…。)




あの…ゆうさん。やっぱり私がソファで寝ます!




細い太ももを出しながら薄暗い部屋にやってきて、無防備に近づいてくる亜美




ゆうは少し苛立ちながら答えた




いいよ。




そういうと、亜美を見ないように目を瞑った




いえ、ダメです!




亜美はゆうの脇の下に無理に入って来て寝ようとする




(おいおい、何だよ。この子は?)




ゆうが驚いて慌てて起き上がると狭いソファから亜美が落ちそうになった





亜美の頭を腕で庇い、二人共ソファから落ちた

































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