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※未定

第2章 赤城 琉

「琉坊っちゃま。本日のディナーは何に致しましょう」


「黒木〜僕今朝ごはん食べてるんだから夜の話はあとにしてよ〜」


「失礼致しました」


「あとその坊っちゃまっていうの直してっていつも言ってるよね。いつ直してくれんの」


「それは出来ません!坊っちゃまは坊っちゃまですので…」


僕はナイフとフォークを置き、制服を手に取った。


「いけません坊っちゃま!着替えはメイド達に…」


「いやいや。僕ももう17だよ?着替えぐらい自分でも出来るから。ってか思春期の高校生にそれ言っちゃう?」


ふっと僕は笑うと、最後にネクタイをキュッと締めた。


「それじゃ行ってきます」


「坊っちゃま!お車で送ると何回…」


僕は黒木の言葉を最後まで聞かずばたんと無駄にでかい扉を閉めた。

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