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僕の専属執事は10歳年上

第1章 ~プロローグ~

ズボンも履き終わり、僕に上着を着せるローク。
 
「奥様から受けた御恩は、日々の仕事と坊ちゃまのお世話で返していくのが俺の務めです」

「……。」

また、お母さんから受けた御恩か…。

僕の世話も、僕のためってより…。

お母さんのためへの、一心でやってるんだろうな…。

「ネクタイは、お付けしましょうか?」

「ネクタイは、食べたあと自分でするよ
そのために昨日、寝るまで練習したんだから」

「かしこまりました」

僕とロークは、部屋を出て1階の食堂へ向かった。

◇富崎邸1階・食堂◇

「「「「「おはようございます、泉坊ちゃま」」」」」

食堂に入ったと同時に、他の執事やメイド達が僕にお辞儀をして挨拶をする。

「おはよう」

僕も挨拶を返し、いつもの席へ座る。

「坊ちゃま
今日の朝食は、厳選したお米で炊いた白ご飯、蟹肉入りのフカヒレのスープ、厳選した鯖の味噌煮でございます」

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