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咲良を二度ほど診察したが
会話が弾むようなことはなく
むしろ互いに遠慮というか敬遠していた。

ただ、咲良の込み上げてくる想いは
手に取るように分かった。

それは咲良が発する言葉の節々や雰囲気
肌でも感じ取ることが出来た。

俺にも咲良以上の想いがあったが
素直に受け入れなかった。

いや……容易く受け入れることが
出来なかった。

悔しかった。

蓮先生を選んだ咲良にではなく
咲良を意図も簡単に
受け入れようとする俺に。