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僕は君を連れてゆく

第13章 流される


「っていうか、何時?」

落ち込んでいる俺を他所に時間を確認してる智くん。

「もう、こんな時間じゃん。ヤバッ!どうしよ…」

時計を見たら、9時近くなっていた。

「泊まっていけば?」

「え?いいの?」

携帯で家に電話を入れてる智くん。

智くんってなんで、おしりでSexする方法知ってたのかな…

「お腹空いたね…」

「ね…智くん…智くんってさ…その…男とさ…」

「あぁ。高一の春休みにね。」

童貞捨てたって、ソッチ?

「なんか食べようよぉ。」

「女とはないの?」

「ないよ。」

え?

「女となんてヤんないよ。」

え?

「智くんってホモなの?」

「まぁ、そうなんだろうね。」

え?

「そうなの?」

「そんな、驚く?大丈夫だよ。翔ちゃんのことは好きにならないから。」

「あ…そうなの?」

ホッとしたような…なんだか、複雑な気分。

「だって、下手くそなんだもん。」

ベットの上で体育座りをして、俺を見つめる。

「下手、下手って何回も言うなよっ!傷つくわ!」

「次はもう少し優しくしてね?」

首を傾げ俺に優しく問う。

「おぅ…」

「ンフフ。」

俺は、流されている。

なんで、智くんとこんなことをしたのか。

好奇心に負けたんだ。

智くんはそれを分かっているんだ。

「好きな子とするもんだろ?」なんて、よく言ったもんだ。

“翔ちゃんのことは好きにならない”そう言った。

だから、このままだ。

「お風呂、入る?」

「一緒に入る?」

「え?」

「ンフフ。嘘だよ!」

俺はこのまま…

【End】


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