僕は君を連れてゆく
第24章 なまこ壁
智「いいところだね…」
翔「うん。なんか、二人だけでみんなに申し訳ないね。」
今日、俺と翔ちゃんは広島県呉市に来ている。
ロケだったんだけど…
それも終わって二人で少し散策。
俺は翔ちゃんと二人きりで旅行に来れたと思って嬉しかったのに…
さっそく、みんなのこと考えて…
智「じゃ、みんなと来ればよかったじゃん!」
翔「そういう意味じゃないよ。」
だって、だって…
翔「そんな顔するなよ…」
そう言った翔ちゃんは周りをキョロキョロして
チュッと俺に素早くキスをした。
智「もぉう!翔ちゃんったらっ!///////」
翔「誰も見てないよ。」
手、繋ぎたいなぁ…
と、翔ちゃんの手を見ていたら、ボフっと俺の前を歩く翔ちゃんの背中にぶつかった。
智「どうしたの?」
翔「なぁ、さっきから誰かに見られてる気がする。」
智「え?」
翔「ずっーと。俺たちを見てる。」
そう言われてみれば、見られているような気がする。
誰か後をついてきてるのか…
振り返るけど、誰もいない…
なんだか…怖い…
翔「これじゃね?」
翔ちゃんは俺たちの歩くそばにあるお屋敷の壁を指差した。
智「これって…」
翔&智「「なまこ壁!?」」
ここ、呉市の御手洗町ではこのなまこ壁が一つの観光スポットになっている。
智「なまこが…なんで?」
翔「智くん、知ってる?俺たちの小説書いてる、Namakoって人…」
智「あ、なんか聞いたことある。俺のファンでしょ?」
翔「いや、俺のことだって好きなはず!」
智「えー!一番は俺だよ…って、Namakoがどうしたの?」
翔「Namakoが見てるんじゃね?」
智「だって、壁だよ?」
翔「そうだけど…」
二人でなまこ壁を見つめる。
智「なんか、悶々してきちゃう♡」
翔「なんで?このタイミング?笑」
Namakoの書くのって俺と翔ちゃん、イチャイチャしてるの多いんだもん…
翔「思い出しちゃったの?」
智「早く…帰ろ…」
俺はもう真っ直ぐ歩けない。
だって、反応しちゃってるし…
早く、早く帰って翔ちゃんにキスしてほしい!
翔ちゃんの手をとってホテルへ急いだ。
ホテルでのことは…♡♡♡エヘヘ♡♡♡
たっぷり、愛してもらっちゃった♡♡♡
【おわり】