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僕は君を連れてゆく

第6章 ☆気象戦隊☆ARASHIレンジャー☆part2

―パープルside―

「天へ吹き抜ける風、ARASHI、パープル!」

stormチェンサーは時計のようで身に付けていても違和感がない。

スーツも。本当に軽くて伸縮性があって…

確か…

教室の端に行って、ちょっと走ってみたら…

「うわっ!!!!!」

あっという間に反対側にいた。

「すごい…俺の足じゃないみたい…」

「潤‼すげぇなっ!!!」

翔さんはとにかく、よく笑う。
いいとこの坊っちゃんらしいけどそんな素振りは見せなくて誰とでも同じ目線で話ができる。

あの日に少し話しただけだけど…

なんか、翔さんに対して不思議な気持ちが芽生えているのを俺は感じていた。

「潤くん?見つめすぎ。」

「えっ?」

「憧れはいつか、恋へと変わるかも…」

まさか、そんな。

「ヒガシさん!質問なんですけど…」

「どうした?」

「ヒーロー同士の恋愛はアリですか?」

「えっ!!!!!!」

みんなが俺を見て、俺は翔さんを見た。

「まぁ…悪くはないが…ドロドロの昼ドラみたいなのはやめてくれよな…」

ニノを見たら、相葉くんを見ていて…

その目は俺と同じだと思った。

「ニノ…頑張ろうぜっ!」

肩を思いきり叩いてやった!

猫背がシャッキとなって涙目で
「痛いよ…」

すかさず駆け寄る相葉くん。
「ニノ、大丈夫?」

いい感じなのかな…

翔さんは…

何かを必死に書いてるようで…

覗いたら計算している。

「何してるの?」

「あっ、これは普段の10倍の力がでるとなると、走ったときの時速を計算してるんだ。それがわかれば集合時間に遅れることはないし、予定も組みやすいだろ?」

「はぁ。」

なんだかよくわかんないけど…

「ヒーロー同士の恋愛なんて、すごいこと聞くのな?」

少し頬を赤らめてる翔さん。

気がついたら元の姿に戻っていた。

天へ吹き抜ける風。
俺はそう言った。

俺のこの気持ちも必ず風に乗せてみせる。


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