15年間片想いしてみた
第2章 -友達-
「ゆうくんはとっても優しいんだね。」
そういって、彼女はやわらかく微笑んだ。
あの笑顔は、15年たった今でも全く頭を離れず、鮮明に残っている。
きっとあの時から、俺はまりのことが好きになったんだ。
「でも、ちゃんと言いたいことは我慢せずに言うんだよ」
ニッコリしたまま、諭すように優しく話すまり
俺は、強くなろうと思った。
しかし人はそう簡単には強くなれないもんで、俺がほんとに強くなるのはもう少し先の話だ。
「ねえ」
「なーに?」
「僕と、友達になってください」
告白のような言い方になってしまったが、こうして俺たちは、友達になった。