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15年間片想いしてみた

第2章 -友達-

集会が終わる。
お礼を言わなくちゃ。これだけは絶対だ。

そう思いまりに声をかけた。

「今日、一緒に帰ろう」

委員会で少し帰るのが遅れたので、いつも帰宅生徒で溢れかえる通学路には誰もいない。
2人でゆっくりゆっくりと進んでいく。
うまく言葉が出てこない。
でも形はどうであれ、まずは声に出さなきゃ、そう思い言葉を絞り出す。

「、、、ありがとう」
言えた。やけに素っ気なくなったけど、言えた。

「、、、どういたしまして」
そう、控えめな笑顔でこたえる。

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