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仲村慶彦の憂鬱な日々

第8章 放課後2

バイトは夕方から夜の9時まで。時間にすりゃたかが3,4時間だ。これを週に3日シフトに入れてる。

近所でバイトしてるから、知り合いがしょっちゅう店に出入りする。
最初の頃は恥ずかしかったが、今はもうなんともない。

コンビニの店長もウチの知り合いだから、無理な事もさせたりしない。
むしろ、バイトして大丈夫?勉強の方が大事じゃないの?等とウチの親のように言ってくる。

でも意外と話が分かる人だから言われても苦にならない。

バイトの時間は授業の時間と違いあっという間に終わってしまう。

そしてバイトが終わりウチに着く。

「ヨシヒコ、バイトするなとは言わないけど、もう少し早く帰って来てきなさい」また母ちゃんの小言だ。
ウチはオヤジがしばらくの間、単身赴任で地方の支店に勤務している。

1ヶ月に1度ウチに帰ってくるパターンだ。

そんなもんだから、母ちゃんはオヤジのいない日々が続いてるから多分、更年期障害なんだろと。

更年期障害てのもよくわからんが、よく聞く言葉だから、勝手にそう決めてるだけだ。

「だって小遣い欲しいし、母ちゃん金くんないじゃん?だからバイトしてんじゃん」

「そうだけど…何に使うの一体?」
「色々あるんだよ、これでも」

「で、こんな物を買うのアンタは?」
ゲゲッ!マリアちゃんのDVDじゃないかっ!

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