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仲村慶彦の憂鬱な日々

第12章 カラオケ

オレはその日珍しく、片チンに誘われカラオケボックスに行った。勿論、ポチョムキンも一緒だ。



てっきりオレたち3人だと思ったのだが、女子が2名もいる。

しかもそいつらは、オレやポチョムキンを見て

(ゲーっ!コイツらも来るの!無理!絶対無理、マジキモいんですけど…)

とでも言いたそうな表情をしていた。



「いいよ、片チン。オレ、ポチョムキンと他所で遊んでくるから3人でカラオケ行ってこいよ」

あんな表情(かお)されてまで一緒にカラオケなんざ行きたくないからな。



「何言ってんだよ、みんなで歌った方が盛り上がるじゃん、なぁそうだよな?」片チンは女子二人にそう言った。

「う、うん」「まぁ…‥…そうだけど」



イヤがってんじゃん!スッゲーイヤがってんじゃん!



「そうだよね、そうだよね?じゃあ皆で行こうよ♪」

ポチョムキンすっかり乗り気じゃん!

バカ!バカ!オマエみたいなブサ男相手にされねーよ!

何、チョーシこいてんだ、この発情期が!



オレは行かねえ、絶っ対に行かねえからな!



「んじゃポチョムキン行ってこいよ。ワリーけどオレ帰るから」

どうせ、オマエなんざ、片チンの引き立て役に過ぎないんだよ…哀れだな。自ら噛ませ犬になるとは…











30分後、オレはカラオケボックスの部屋にいた…





片チンの「いいからオマエも来いよ!」という強引な誘いについ、仲間に入ってしまった…

カラオケったって何歌えばいいんだよ?アニソン歌ったらドン引きされるんだろな…



♪~♪♪「%◎※ー!#ε〇Η§※ー~♪」

って、ポチョムキン、アニソン歌ってんじゃん!バカ!ホントにバカだこいつは!



皆ドン引きだろうが!

ポチョムキンは熱唱している…ヤバい、自分の世界に入っちまってる…



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