仲村慶彦の憂鬱な日々
第12章 カラオケ
「すっご~い、チョー上手いじゃん♪」
「こんなに歌上手いならもっと前から誘えばよかったよね♪」
何ですと!? こいつにこんな特技があったとは…‥…
「おい、デブ。テメーいつの間にこんな必殺技身につけた?」オレは嫉妬心丸出しでポチョムキンに問い詰めた。
「あ?オレはこの歌が好きなだけだよ」
クッソー、しかも何か上からな言い方がムカつく!
オレも!オレにも何か歌える歌はないのかぁっ!
必死でページをめくったものの、これといったものがないっ!
…そういやあんまりテレビ観ないからな。最近の歌なんて知らね。
といっても昔の歌も知らねえがな。
「次片岡クン歌ってよ」
「アタシ三代目の歌がいいなぁ♪」
…三代目?三代目って何だ?全く知らん!
「そうだよ、片チン三代目の歌似合いそうだよ」ポチョムキンまで知ってるのか?三代目って…
三代目将軍、徳川家光の事か!
そうか、そういう歌なのか!
しかし変な歌が流行るんだな…