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仲村慶彦の憂鬱な日々

第17章 オヤジとの会話

翌朝、オレはオヤジに起こされた。

「慶彦、いつまで寝てるんだ?早く起きなさい!」



オヤジは銀行員で、現在はある地方の支店に単身赴任中だ。

月に1度帰省する。

そして今日は日曜日だ。

時計を見ると9時をまわっていた。

「早く着替えろ!今日はお前と出かける所があるからな」



…なんだよ、いきなり。



オレは渋々着替えオヤジと一緒に外に出た。

「どっかでご飯でも食べながら少し話をしないか?」



出たっ!キャバクラの件だ。

それとマリアちゃんのDVDのヤツもだ!



車に乗り駅前のファミレスに着いた。



「ここで食べよう」

オレはモーニングを、オヤジはコーヒーを注文した。



会話は全くない…重苦しい空気が漂う。

ファミレスでは何もなく再び車に乗った。



「お前に話しておきたい事があって今日は二人っきりになりたかっだよ」

やっぱり!



「なぁ慶彦。…キャバクラぐらい行かせてくれよ~、おいっ!」



はぁ?なんだこのマヌケな口調は?



「父さんだって毎日働いて、たまには発散したい時があるんだよ」

何だかオヤジの弱い部分を垣間見たような気が…



「まぁ、これは父さんが一番悪いんだがな」

オヤジは一人言のように続けた。



「父さんだって一応、オトコだからな。まぁ、何ていうか。その、アレだ」

何だか話が変な方向に行ってないか?

オレはてっきり怒られると思ったんだが。

「慶彦、オマエもオトコだから女の身体に興味があるのは当たり前だ。父さんはそれに関しては何も言わない」



DVDの件か…

「で、お前はああいうタイプの娘が好きなのか?」

何?好みのタイプ聞いてくんのかよ?



「実はな。父さんもあのビデオ観たんだよwwあの、なんとかマリアって娘可愛いな~ww」

初めて見たぞ!オヤジのこんな顔!

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