半社会人(仲村慶彦の憂鬱な日々社会人編)
第11章 お前料理下手すぎ!
さて、今日のおかずは何だろうか。
【ピンポーーン】
ん?
誰もいないのか?
【ピンポン、ピンポーン】
ありゃ、出掛けてるんか。
しゃーねぇ、コンビニで弁当でも買って帰るか。
すると【ガチャ】
とドアを開ける音がした。
「アニキ、どうしたの?」
振り返ると亜美がドアから顔を出した。
「なんだ、いたのか。オヤジやオフクロは?」
「さぁ?買い物でも行ったんじゃない?どうしたの?」
「いや、腹へったから飯あるかなぁと思って。居ないならいいや、またな」
「アタシが作ってあげようか?」
「お前が?お前料理出来るのか?」
「何言ってんのよ、アタシだって料理ぐらい出来るし~w」
ホントかよ。
そんなに言うなら食ってみようじゃないか。
オレは中に入り、亜美が作る料理を待った。
「はい、出来たよ」
!!何だこの食欲が失せるような料理は?
「亜美、これ何だ?」
「何って、カレーだけど」
カレー?これカレーなのかよ?
なんか焦げ臭いぞこれ?
「お前さぁ、全っ然カレーに見えないんだけど、しかも焦がしたろ、これ!」
どっからどう見てもカレーに見えない。
ていうか野菜が生煮えだ…
「アタシのアレンジで少し変わったカレーになってるけど味は絶対に美味しいはずよ」
嘘だ!見るからに不味そうじゃんか!
とりあえずルーだけでも食べてみよう。
「んじゃ、いただきます」
ん?しょっぺーっ!
何だこのしょっぱさは?
こいつ味覚イカれてんじゃねぇのか?
「亜美」
「どう、美味いでしょw」
「とりあえず食ってみ…」
「?」
「どうだ?」
「ゲッ!マジしょっぱいw
塩入れすぎたかな、マジしょっぱいww」
「お前、カレーに塩なんて入れるかフツー?」
「え?入れるんじゃないのww 」
ダメだ!コイツ料理不味すぎ!