無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

目が覚めると、知らない部屋に寝かされていた。

「お？気がついたか？」

男の人が入って来た。

「ちょっと脈計らせてな」

右手で手首を軽く握られ、私はビクッとなる。

「い、、、や、、、」

「大丈夫だから、ゆっくり息してみ？怖くないから」

私は大の医者嫌い。

診察なんてもってのほかだ。

「はい、オッケー。」

さりげなく私の体温を確認する。一度手を離すと、いきなり耳にひやりとした感覚が走った。

「！！！やっ！！！」

「はいはい、ごめんねー。大丈夫大丈夫。お熱測ってるだけだよ。」

頭を抑えられ身動きが取れない。

とうとう涙が出て来てしまった。

「あー、泣かない泣かない。お！鳴ったな。
どれどれ〜〜、ありゃー38度あるな〜」

そう呟く男の人の声なんて耳に入って来ず、

私はただただ怯えて震えていた。

「はあ、、、わかったよ。終わりにしような〜
ゆっくりおやすみ。」

そう言うと、私をベッドに寝かせて胸の辺りをトントンとリズムよく叩き始めた。

なかなか警戒心を解かない私の目を空いている手で覆い、視界を遮る

それでも泣き止まない私を見るに見かねたのか

「まずいな、、、」

とつぶやき、

「ごめんな」

と私の首を叩いた。

その衝撃で私は気を失い、

眠ってしまった。