いとしいとしというこころ
第5章 新しい毎日
ささくれ立った気持ちのまま雅にいの家に着いた。
雅にいはもう家の中。
途中で、
『いまどこー?』
って、ノンキなメール。
『もうすぐ着くよ。』
『わかった!』
…はーっ。
玄関の前で入るのをためらってるとガチャっと開いた。
そこには雅にいじゃなくて、小柄な、でもスタイルのいい男の人がいて、ニコニコと俺を見て笑ってる。
「キミが和くんかー!」
ニコニコ。
突っ立ってる俺に、
「まあ上がってよ。
って俺んちじゃないけど。」
とりあえず女の人じゃなかったって胸をなでおろす。
奥から雅にいがやってきた。
「あ、和くん、きた!」
「もう着く頃だよなー、って言うから俺が見に行くって、」
「そーそー。」
二人同時に喋ってる。
ここまでの時間で既にわかったこと。
俺、この人、キライじゃない。
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