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幸せだった日々

第1章 専門学校卒業後…

調理師専門学校へ2年間通い、20歳で卒業した。
体がとっても小さく、141cmしかない私『紫穂(しほ)』。手もかなり小さく、包丁を握るのですらかなりきつかった…。たぶん、小学生の低学年ぐらいの手の大きさだと思う(涙)



中華料理の調理実習の時間、中華包丁を持つと、
「斧(おの)持ってるみたーい」
って、友達によくからかわれてた。先生にも言われたくらいだから、本当に包丁が大きく見えてたんだろうねー(苦笑)





専門学校を卒業後、保育園給食の仕事に就いたけど、体が小さい上に要領があまり良くない私に不満を言う人がいて、毎日のように嫌味を言われ、耐えられなくなり、1年間で辞めてしまった…。聞き流せばよかったのにね…。。。あの頃の私は何もかも鵜呑み(うのみ)にして、自分自身の首を締めてたんだと思う。



辞めようと決めた時、無職になったら生活に困るから、必死で次の仕事を探した。どんな仕事がいいかな???もう調理系は辞めよう!そう心に決めてた。




でも…、次の職場も同じ保育園給食…。。。なんでって感じだけど、調理師免許を持ってるから、関係ない職に就くのに抵抗があった…。料理を作るのが嫌になって辞めるわけじゃないから、新しい保育園でがんばろうって思った。



新しい仕事先も無事に決まり、前の保育園を退職し、新しい保育園での仕事が始まった。前の保育園では、私を含めて5人で給食を作ってたけど、新しい保育園では、ふたりだけ…。。。栄養士さんと私…。間に合うのかな???絶対、栄養士さんに迷惑かけちゃう!!!どうしよう…(涙)っていうのが率直な気持ちだった。学校卒業してまだ1年しか経ってないから、経験なんてほとんどないし、不安しかなかった。




そんな私に栄養士さんはとっても優しかった。慣れない手つきで給食づくりをしてると、
「焦らなくていいから落ち着いてやってね」
って何度も声かけをしてくれた。私は気持ちが焦ると頭が真っ白になり、失敗をすることが多かったから、気持ちを落ち着かせるためにいつも優しい言葉をかけてくれてた。



わたしには保育園給食で働いてく中でひとつ悩み事があった…。


それは…


出会いがないということ…


職場で会う異性というと、荷物を運んでくる業者さんと、保育士の男性だけだったから…

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