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幸せだった日々

第3章 少しずつ変わっていく自分

男の人の車の助手席に乗るのは久しぶりだから、すっごく緊張する…。。。

「会うのはこの間の飲み会以来だから…6日ぶりかな?」
『そうですね…。あの時は全然話せなくてすみませんでした…』
「誰だって初対面の人と話すのは緊張するんだから気にしないでよー。なぜか鈴華ちゃんはいっぱいしゃべってたけど(笑)」
『鈴華は初対面の人とでも関係なく普通に話せちゃうんですよー。だから、私尊敬してるんです。そういうところ見習わなくちゃって』
「性格は人それぞれだからねー。紫穂ちゃんは紫穂ちゃんらしくでいいと思うよ?」

そう言ってくれるとホッとする…。

『でも、いつもの私はこんなにおとなしくないんです。このままだとだましてる気がして…。少しずついつもの自分を出せるようにしますっ!』
「あははっ。そっか。いっぱいしゃべる紫穂ちゃんを楽しみにしてるよ」

夕ごはんはファミレスに決定。ここが一番落ち着く。

メニューを決め、注文が終わると…
「紫穂ちゃんさー、透夜とはもともと仲良かったの?」
『中学校の時は同級生のお兄さんだったので、なんとなく知ってました。でも、話すようになったのは今の保育園で働き始めてからです』

透夜さんと悠翔さん、颯斗さんは中学の先輩。私の2コ上。中学1年生の時、3年生だったんだけど、関わりがほとんどないから、同じ中学でも顔すら知らなかった。

「そうだったんだ。透夜は人見知りをしないタイプだから、どんどん話しかけてそう(笑)」
『確かに(笑)職場の保育士さんにもいろいろ話しかけてますよー。誰とでも話せるので、ホントすごいと思います』

この間の飲み会の時とは違って、自分からもどんどん話題を振ることができた。会うのが2回目だから少し慣れてきたのかな???

ごはんが食べ終わり、メインの飲み会の場所へ。
どこかのお店で飲むのかなって思ってたら、颯斗さんの家だった。家でお酒を飲むのははじめてだったから、とっても新鮮だった。

颯斗さんの家に行く前に悠翔さんが一回家に寄りたいって言ったから寄ることになった。悠翔さんだけ家の中に入り、何かを取ってきた。中身が気になったけど、特にそのことには触れずに颯斗さんの家に向かった。

颯斗さんの家に着くと、友達がふたり来てた。
涼真(りょうま)さんと航輝(こうき)さん。このふたりも中学の先輩だから、顔と名前はなんとなく知ってる。

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