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誰も見ないで

第10章 同棲


次の日
本当ならすぐにでも記憶が戻ったことを知らせなきゃいけないのはわかってたんだけど、瑞稀君に無理させちゃったからってゆっくり起きて

朝から軽くシャワーを浴びて


それから母さん達に報告した


「本当に!? あぁぁ……良かった!!!」


母さんは大袈裟って思うぐらいすごく喜んでくれて


「よく頑張ったな、2人とも」


父さんは俺たちを褒めながら頭を撫でてくれた

それから4人で警察に行って、瑞稀君は事情聴取


俺はその場には入れなかったから廊下で主人の帰りを待つ犬みたいにうろうろしてたんだけど、戻ってきた瑞稀君が笑顔だったから安心


瑞稀君のお父さんは

残念だけど、瑞稀君とはもう一緒に暮らせないって
薬物乱用で逮捕
それから施設で薬物を体内から抜くって聞いた


俺が聞きたくても聞けなかった「寂しい?」って質問を父さんが瑞稀君にした時はハラハラしたけど


「すっきりしました」


と笑った瑞稀君を見てまた安心した


これで元通り
とはいかなかったけど


どうにか落ち着くことが出来て、ほっと一安心


と、思っていた矢先
父さんと母さんがまた海外に戻ると言った

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