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詩織【温泉で、すっぽんぽん】

第4章 温泉の朝

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「なんだ、あったんだ」

宿の旧館には、混浴の露天風呂があったのだ。

朝食の場所を確認しようとして、「宿泊のしおり」で彼が見つけた。

あまり朝食まで時間がなかったが、行くことにした。


私は脱衣場にあった湯浴み着を着て、日本庭園を模した露天風呂に出る。

先に湯に浸かっていた彼は、全裸だ。

「いらないだろ、それ、脱げよ」

確かに、いまは他に誰もいないけど、

「だめ、いつ人が来るかわからないでしょ」

あ、それから、
湯浴み着って、絶対透けないんだよ。

知ってた?
──────────
(終)
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