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初恋

第2章 窓の向こうに



目をそむけて、十秒くらいして


また……横目で窓の向こうを見たら


……信じらんねぇ


その子は枝の上に立ち上がって、両腕を耳につくくらいにあげて手を振ってきた。


危険だろ


俺は目を丸くした。


その子は手を振りながら何か叫んでいた。


ただ俺は驚きすぎて、窓を開けて聞き取ろうなんて思う余裕もなかった。




──で、案の定


俺に見守られながら、バランスを崩して枝から落っこちていた。



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