初恋
第2章 窓の向こうに
そりゃそうだろ
この結果に関しては、とくに驚きがない。
でも何故か、ほうっておけない衝動に駆られて
別に慌ててるわけじゃないけど、俺は椅子から立ち上がって、上着を羽織って、個室型の病室を出た。
すれ違った看護師が俺の名前を呼んだけど、無視してしまった。
──
「アッハハ、落ちちゃった」
やっぱりその子は呑気だった。
俺が下に降りたとき、木の幹に背中をつけて、足を投げ出して座ったまま、まだ笑っていた。
地面に直に座ってるから白いワンピースが汚れている。
それにしても彼女は、季節外れな服を着ていた。