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かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第5章 指定避難所だから・・・

『結婚式って挙げた?』

『うん』



『あれってやっぱ、最高に幸せなモン?』

『式は楽しかったよ♪懐かしい』



ついこの間のことじゃねぇのかよ?(笑)



でも・・・ちゃんと、そういう

晴れ姿で
みんなに祝福されて
笑っている時が、あったんだな。



『マリアが、聖母マリアの前で
〃誓いま~す〃って?(笑)』

『絶対いるよね…そういうネタいう子』



『あ、やっぱ?(笑)
チャペルは人気らしいからな♪』

『シノミヤくん、結婚するの?』



『周り~が多いな?最近、ラッシュ?』

『ハハ、見るとしたくなるって言うよね』





『結婚て、幸せ?』

『人によるんじゃないの』




『自分は?』

『?……~多少のことを目を瞑れば…
社会の厳しい人間関係も
拘束時間もないし…
ごはん食べてくのには困らないワケだし。
世間様の思う通り…楽な生活してるんじゃ
ないのかな』


多少のこと・・・?
それは家庭内の色々って意味だよな?


マリアは少し
卑屈に笑った…そんな気がした。






どんなにうざったい事を聞いても

どんなに俺が空気を重苦しくしても

マリアは黙らずに
しゃべってくれてたけど・・・





気のせいでは
ないと思うんだが



マリアの口から

〃幸せ〃

って言葉は・・・

一度も出なかったんだ。

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