テキストサイズ

かごのとり ~ 家出娘の家庭事情 ~

第6章 マリアの日記・・・

俺はいつの間にか
ソファにもたれて寝ていたらしかった


『・・・ヤベ、寝てた』


体を起こして立ち上がろうとすると


『おはよう・・・』


寝室からマリアが顔を出した。


『ぁ…おぅ、おはよ』


『ぁ、あの…私、いつの間にかベット
占拠して…』




『ん、ああ…転げて寝てたから(笑)』


『さすがに…悪いから。床で十分』




『まぁ、そう言うなって』


寝たらちっとも起きねえくせに…

精神的か肉体的か
クタクタなんだろうな…なんて思うんだよ

ゆっくり、寝かしておきたいって
思うじゃねぇかよ。



・・・てか


今、それよりも



『・・・~』



マリアがさりげにキョロキョロする。



あ・・・ヤベぇ


なんかコレ…絶対ヤベぇ(汗)






『どした?なんか探し物?』


〃ヤベぇ…ヤベぇ〃


俺は咄嗟に
マリアの手帳を尻の下に隠した。



『ん・・・うん。ちょっと』



ベットの方を見にマリアが背を向けた



〃チャーンス!いざ!(苦笑)〃



『ねぇ・・・・・・見た?』



『・・・い?』



手帳をさっさとマリアの荷物の側に
移動させようとした所に

振り向いたマリアと
バッチリ目が合うという・・・



なんて・・・ことだよ?!


ちくしょーー(泣)





『いや・・・見てねぇよ?!』



なんて…通じねぇか



『・・・』

『ごめん・・・』




『…私が、寝てたから』

『・・・』




シ・・・ン



気まずかった。

マリアの表情が、険しいというか

少しキツイ表情をする。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ