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マリア

第12章 追走曲



翔side



智と別れたあと、何気にスマホを見てみると、



二宮からの着信があった。



和『はい?』


「何かあった?」


和『今ヒマかなぁ、と思って?』



…いつものお誘いか…。



「…いいよ?そっち行けばいい?」


和『うん。待ってる。』


…今、そんな気分じゃないけど、



行ったら行ったで、気が変わるかも?



そう、思って、



二宮の部屋に行くことにした。



部屋につくなり、二宮はいきなり俺の首にぶら下がるように纏わりついてきた。



和「今日はどっか行ってたの?」


「何で?」


和「何か、オシャレなカッコしてるから。」



二宮は、一旦俺から離れると、



頭の先から足先までを眺め回した。



「ちょっと…」



俺が言葉を濁すと、



突然、俺の顔を力一杯引き寄せ、噛みつくようなキスをしてきた。



「や…やめ…ふっ…んっ…」



不用心に唇を開こうものなら、



容赦なく捩じ込んできた舌で口内をくまなくなめ回した。



「ん……んっ…ぅんっ……!」



不意に、胸の辺りに冷気を感じて唇を離すと、



いつの間にかたくしあげられたシャツの裾から二宮が手を忍ばせていた。



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