同窓会 SN
第2章 10年ぶりのアイツ1 翔
・・・なんて。
この数時間、俺はコトあるごとに、
和也を見つめては 呆けたように動きが止まり
目の前の松潤に「どうかした?」と訝しがられる始末
「あ・・・ううん。別に。それにしても松潤は変わらないなぁ、あの頃のまま、熱血って感じで」
「そんなことないけど・・・翔はすごいね。社長だもんなぁ・・・」
「いや、社長、ったって小さな会社だし。大したこと無いって」
「またまた。社長の翔と俳優の智、同級生の出世頭が二人とも友達だなんて、俺も誇らしいよ。さ、もっと呑もうぜ」
お世辞抜きに喜んでくれる松潤の言葉が嬉しくて、
つい呑み過ぎてしまったみたいだ
一本先の道路まで行かないと走っていそうにないタクシーを
捕まえてくれよ、と何の気なしに言ってしまった俺に 和也がボソッと呟く
「お前の部下かよ」