同窓会 SN
第2章 10年ぶりのアイツ1 翔
「…ゴメン……」
・・・そんなつもりはなかった
けど、自覚しないうちに松潤を部下のように扱い、
金があることをひけらかすような発言で
昔の友達ですら見下すような態度を取った俺に対し、和也は珍しく声を荒げた
「何様だ!?」
「金を持ってることがそんなに偉いのか?」
そう言われた気がした
でも、
その後は一転、笑顔を作り、そのまま帰ろうとする
そんな和也を必死になって引き止めたのは何故だろう。
ココで引き止めなければ、もう二度と会う事もないであろう旧友
どんなふうに思われようが関係ないともいえるのに
それでも、その時の俺は、絶対にコイツをこのまま帰したくなかったんだ。