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　実際、この日の朝の予報では、兵庫県辺りは降水確率が１０％ほどで、大阪は快晴だった。なぜ、覚えているか……新聞の気象記事を、帰宅してから見たためである。

　場合により、天候が大きく変わる時がある。メンバーは、それにぶち当たった。

　それと、後にわかったことだが、石柿が天気予報で見たのが、兵庫県ではなく大阪であったこと。それもしくじった原因の１つだったとも、考えられた。

　だが、桝本は、雨は朝まで続くとあるが、増水しなければ、持ちこたえられると判断。

　無理動くことは、かえって危険なのかもしれない。

　テントにいる、酔った勝山のことも心配た。

　呼び戻すより、少しでも酒が抜けるよう、しばらくソッとしておこうという結果に。

　この中で、一番付き合いが長い桝本の判断でもあった。

　時間は午前０時すぎ。

　雨は台風のように激しくなり、風も強くなってきた。

　スナックも食べつくし、やることもない。

　まったく寝ないというのも、体に悪い。交替で横になろうと決めた。

　ここは四人用のテント。リュックを中に置いても、まあまあ並んで横になることはできた。