
裏小屋
第5章 逃げる
勝山が、リュックから小瓶のウイスキーと、酒屋で買ったと思われる、安価のフォアグラを出した。
「後ろからあいつ。前は氾濫した川……こうなったら、みんな、どうなるかわからん。負けを覚悟するか、気持ちを固めてここで踏ん張るか……最後の晩餐じゃないけど、どうや」とウイスキーの栓を開けた。
「かっちゃん、お前、酔いはどうなった?」と高橋が聞く。
「そんなもん、もうとっくにさめた。とりあえず、みんな体温上げるため、一口ずつ飲もうや」と勝山は、その瓶に口をつけ、グイッと飲んだ。
飲み口を雨水がしみたタオルで拭い、次に瓶が渡ったのは馳谷、そして桝本。
桝本は初めてのウイスキーだ。一口飲むだけで、喉が焼けるような思いがした。
「くわ……きくなぁ……」と同じように飲み口を拭き、そして、それは石柿に渡された。
石柿も初めてのウイスキー。でもこの状況で「まだ未成年だ」とは言ってられない。
石柿も一口、口に含んだ。
そして、こう言った。
「うわっ! これ、お酒やん!」
見てわからなかったのか。
石柿は、はあはあ言いながら、口を開けて手で扇ぐ。
最後に高橋が飲む。
高橋は、石柿の後に飲むのは少々ためらっていたが、その前に、他の四人は、高橋が飲んだ後に飲むのは勘弁してほしいと考えていた。
高橋はメンバーの中で、一番口臭がきつい。
「後ろからあいつ。前は氾濫した川……こうなったら、みんな、どうなるかわからん。負けを覚悟するか、気持ちを固めてここで踏ん張るか……最後の晩餐じゃないけど、どうや」とウイスキーの栓を開けた。
「かっちゃん、お前、酔いはどうなった?」と高橋が聞く。
「そんなもん、もうとっくにさめた。とりあえず、みんな体温上げるため、一口ずつ飲もうや」と勝山は、その瓶に口をつけ、グイッと飲んだ。
飲み口を雨水がしみたタオルで拭い、次に瓶が渡ったのは馳谷、そして桝本。
桝本は初めてのウイスキーだ。一口飲むだけで、喉が焼けるような思いがした。
「くわ……きくなぁ……」と同じように飲み口を拭き、そして、それは石柿に渡された。
石柿も初めてのウイスキー。でもこの状況で「まだ未成年だ」とは言ってられない。
石柿も一口、口に含んだ。
そして、こう言った。
「うわっ! これ、お酒やん!」
見てわからなかったのか。
石柿は、はあはあ言いながら、口を開けて手で扇ぐ。
最後に高橋が飲む。
高橋は、石柿の後に飲むのは少々ためらっていたが、その前に、他の四人は、高橋が飲んだ後に飲むのは勘弁してほしいと考えていた。
高橋はメンバーの中で、一番口臭がきつい。
