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好き心少なからず

第15章 お弁当~八神×岸田~

「俺じゃそんな対象にもならないか」

え!?

「そんな事ないですよ!?」

慌てて否定すると、その勢いに押された先生が目を丸くした。

「ん?」

「あ…」

しまった!

こんな言い方したら、私の気持ちバレちゃう!!

肩をすくめて息をつくと、小首を傾げて

「片付けがちゃんと出来れば、ね」

気持ちを悟られないように、余裕を見せてにっこり微笑めば

「そりゃあ厳しいな」

先生は頭に手を当てて苦笑いを浮かべた。

良かった!はぐらかせた!

「片付け、ちゃんとやって下さいよ!!」

「はいはい」

先生は床にしゃがみこんで、本を集め出す。

私も手伝いながら、先生から見えないように微笑んだ。


【おしまい】

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