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好き心少なからず

第3章 ちゃんと言うから~宇野×入江~

入江の腕を掴んでいた手から力が抜ける。

「あ…やだ!!今の嘘!!無しだからね!?」

自分が言ったことを自覚して、焦りながら否定する言葉を重ねている。

だけど、顔、真っ赤だぞ?

「も…聞かなかった事にして!!」

俺の手を振り払って、入江は屋上から降りていった。

階段を駆け降りる、パタパタとした足音を聞きながら、俺は動けなくて…

想定していた告白には、1つも当てはまるものがなかった。

だけど、一番胸に響いた…って言うか…キた。

「マジか…」

俺は赤くなった顔を押さえて、その場にうずくまった。


【おしまい】

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