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好き心少なからず

第22章 イイコト~梶×宮下~

「イイコトって、何の事かと思ったぜ」

まぁ、花夏の事だから、エロい展開にはならないだろうとは思っていたけどさ。

服に付いた木屑をはたき落としていると

「リューセーと作りたかったんだ」

花夏が目を細めて言った。

「…は?」

俺と?

さっき話した、楽だから…か?

だけど、花夏の表情はとてもにこやかで。

今まで、そんな表情…したことないだろ?

「一緒に作ったもので一緒に演奏する」

花夏の表情に気をとられてしまった俺を、花夏は覗き込むように見上げた。

「イイコト…でしょ?」

頷いた俺に、花夏は微笑んだ。

その笑みに、心臓がどくんと大きな音をたてた。



【おしまい】

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