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「暴君…ひっでぇ…」

片桐が笑いながら言うと、輝穂は眉を寄せたままで

「鬼畜とまでは言えませんから」

「妹なりの優しさ？」

「でも暴君は譲りません」

さらりと物騒な事を言うなぁ。

眉をあげて輝穂を見ると、柳瀬が肩をすくめて工藤に説明した。

「『八神さん』って呼ぶと二人とも振り返るから、輝穂って呼ぶようになったんだよ」

「だからキッシーだけじゃなく、俺らもそうだよな」

片桐が柳瀬に同意を求めたら、三枝が首を傾げた。

「え？でもお二人ともそう呼んでるの聞いたことありません」