テキストサイズ

好き心少なからず

第6章 読書タイム~栗原×速水~

せっかく盛り上がってきたのに。

先輩が降りるバス停が近付いてきて、降車ボタンを押した。

ちぇっ。これでお別れか。

先輩が立ち上がり、俺を振り返ると

「ねぇ、また話してもいいかな?」

「はい!!」

そんなの、こっちからもお願いします!!

大きく頷いた俺に、

「あと…私も、それ、早く読みたい」

今日俺が借りた本を指差して、首を傾げた。

「はい!!了解です」

早く読んで、次に先輩が借りられるようにしなきゃな。

そんな俺にクスッと笑ったその顔は、本を読んで笑いを堪えてる表情とは違ったけど。

それも、すっげぇ可愛かった。


【おしまい】

ストーリーメニュー

TOPTOPへ