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光の道

第4章 3号館


(壁にはりつけ…、一体誰がこんな酷いことを…)

私は、怒りを押さえずにはいられなかった。

今もまだ、私達は体が固まっていて、入り口から動くことが出来なかった。

(は、はやく助けないと…ッ!)

そう思うのに、体が鉛のように動かなかった。
それは、目の前で起きていることが、あまりにも残酷過ぎたからだ。


『た、助けなきゃッ!』

私がそう言うと、佐藤くんは下を向いていた顔をハッとあげ、「あ、あぁ。そ、そうだな」と頷いた。

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