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天然な君

第3章 優しい君。

アラームが鳴って目が覚める。
数分ぼーっと天井を見て体を起そうと力を入れると思うように入らない。
そっと横を見てなんとなくわかった。
朔さんが僕のTシャツを掴んでいるのだ。
といっても寝ているのは寝ているんだけど。
どうしようか迷って、そっと手を外そうと試みる。

…案の定起きてしまうんだけどね。
朔「…悠、おはよう。」
寝起きはすっきりとしていて困り顔の僕を見て首をかしげている。
僕がここで一緒に暮らすまでは寝起きはものすごく悪かったらしいんだけど、“僕が来てから”という言葉にときめいてしまっている自分もいた。

そんなこと考えているうちに、朔さんはせっせとコーヒーメーカーをセットし、トイレに行ってしまった。
僕も準備しないとな。

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