マジカル☆ステッキ
第2章 はじまりの村
「ごめん……アリサ」
「どうして謝るの?」
「だって……すぐいっちゃったから」
申し訳なさそうに、男の沽券が打ちのめされたかのごとくヨシヒロは落ち込みを隠せずにいた。
「それは後悔してるってこと?」
ヨシヒロの事情など知る由もないアリサには、落ち込む彼の姿に疑問を抱く。
了解を得たとはいえ、あとになって後悔することも人生では多々ある。
「えっ、後悔? アリサは、その」
アリサは首を傾げ、全裸でモゾモゾとするヨシヒロを見ていた。
煮え切らず言いにくそうなヨシヒロ、言葉を出させるより考えたほうが早い気がする。