マジカル☆ステッキ
第1章 プロローグ
「グググっ、後悔しても知らないんだからね!」
アリサは負け犬よろしく捨て台詞を叫ぶも、勇者ハヤトたちは捨てたゴミをその場で見過ごすように立ち去ってゆく。
「ちくしょ。無視かよ」
街道のど真ん中、取り残されたアリサ。
こうなることは必然であったにもかかわらず「これだからAクラスは」と独りごちる。
「アリサ……だから無理だっていったのに」
数メートル先、木の陰に隠れ見守っていた少年。
「うるさい。表にもでる勇気もないくせに、わたしに説教をするんじゃない!」