君のKISSに夢☆CHU
第9章 弟から兄へ宣戦布告
「ほらっ、ここにクリームついてるぞっ!」
輝愛が親指で私の唇の端に付いたクリームを拭うと、その指をペロッと舐めた。
わぁーっ!なんかエロイ。
輝愛がやると、すごいエロイ!
輝愛といると、ドキドキが止まらない。
そんな私達の姿を他から見てた女性のお客さん達が、キャーキャーと言い出した。
そのお客さん達に、最高の営業スマイルを投げかける輝愛は、やっぱり最強の遊び人だと思う。
この人に恋をして、この先私はどうなってしまうんだろう…。
「ボーッとしてないで、温かいうちに食えよ。せっかく作ったのに、不味くなるだろうがっ。」
誰のせいで、こうなったと思ってるのよ…。
周りのお客さんのキツイ視線を感じて、何だか余計に食べにくい…。
そんな他のお客さん達の嫉妬の眼差しに追い打ちをかけるように、輝愛が言った。
「なんだよ。俺に食わせて欲しいのか?今日は特別だぞ。」
私からフォークを奪い取ると、クルクルとパスタを巻き始める。
「ほらっ、口開けろ!パスタが入らないだろうが。」
言われるままに口を開こうとすると、横から来騎がそのパスタをパクッと食べた。
「来騎…?なんのつもりだ?」
「それはこっちのセリフだよ。兄さん。」
………?
今何て…?
兄さん!て言った?